15.稼働分析
この記事では稼働分析について解説をします。
労働時間を3つに分類する方法を説明します。
目次
1.稼働分析
2.3つに分類
3.職種ごとの稼働割合
4.まとめ
5.イントロダクションの動画
6.動画版本編を無料で視聴したい方はこちらから
1.稼働分析
では稼働分析もやってみたいと思います。
先ほどのスケジューリングのPDCAサイクルを回していくだけでも充分ですが、さらに突き詰めて生産性を高めたい時にこの稼働分析を行ないます。
イントロダクションでご紹介したところですが、私たちの労働時間は成果に直結する稼働時間と仕込みの準稼働時間、無駄な非稼働時間の3つに色分けができます。
例えば営業の方であれば、アポ獲得活動、お客さん訪問、提案内容企画、提案をしている時間など、クロージングしている時間が成果に直結します。
進捗確認の打ち合わせ、これも会社としては大事ですが、進捗確認の打ち合わせは例えばですが、1か月間ずっとやっても売り上げとしては1円も上がらないので、あくまでも仕込みですよね。
見積書など請求書も1ヶ月ずっと作っても実際にその活動そのものからは、売り上げは1円も生まれませんので、仕込みと捉えます。その他メール処理もほとんどが売上げに直結しないので、基本的には仕込みに入ります。
そして、無駄です。非稼働時間に関しては探し物をしているなど、1度で済むはずのメールや書類を後回しにして2度見、3度見を繰り返しているなど手戻りなどミスなどトラブル対応、手違いというのは無駄になってしまいます。
2.稼働を3つに分類
ですので、ここは1週間の皆様の予定、実際の記録をご覧いただきながら、この作業は稼働だった、この作業は準稼働だった、この作業は非稼働だったと、分類をしていただきたいと思います。
前週の5営業日くらいを実際に分析してみてください。
ここにあるように例えばお客さんの提案資料作成が1.5時間、稼働・・・と1つ1つ分類をして合計時間を出してみてください。
それで週の労働時間、残業を含めた週の労働時間に満たず不明な時間があったら、時間数だけ割り振ってみてください。
例えば、50時間働いて稼働・準稼働、比較を全部分類したけど、40時間にしかならず不明だったので、不明時間10と入れて合計50にしましょう。50時間でそれぞれの時間数を割ると、稼働が何パーセント、準稼働が何パーセンなど、非稼働が何パーセントと出てきます。
3.職種ごとの稼働割合
参考までに、営業の組織であれば、この稼働時間、売りに直結する成果に直結する時間は30%が1つの目安になろうかと思います。
いろんな組織で分析をさせていただいて、30%に満たない組織も多くありますので、1つ基準にできると良いでしょう。
それ以外の職種の方々は、稼働時間4割を1つの基準としていただけると、良いと思います。
あくまでも1週間、直近の1週間というのは、瞬間風速的なデータになりますので、その1週間のデータに一喜一憂するのではなく、そこからどうやったら非稼働時間を減らせるか、準稼働時間を減らせるか、稼働時間を増やせるかと考えてみてください。
4.まとめ
・生産性を高めるにはまず稼働分析を行って可視化する。
・稼働分析は、稼働、準稼働、非稼働の3つに分類する。
・稼働時間の目安は、営業組織の場合は30%、それ以外の組織は40%となる。
5.イントロダクションの動画
6.動画版本編を無料で視聴したい方はこちらから
執筆者
株式会社プロスタンダード 代表取締役社長 若林雅樹
新卒で株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社し、一貫して人事を経験。全社5,000人の働き方改革プロジェクトを任され、残業時間削減に貢献。会社設立後は、全社の働き方改革を人事として推進してきた経験を活かし、全社単位での残業削減、生産性向上を支援。コンサルティング先のクライアントは数百億企業から1兆円超え企業と多岐にわたる。また、独自のナインウォールズメソッドを活用して、再現性のある成果をクライアントに提供している。著書は「メールはすぐに返信するな。」(KADOKAWA)。