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01.生産性阻害要因

今回の記事では、生産性阻害要因について解説します。

どういったことが生産性を阻害しているのか、そしてどうすれば生産性を向上することができるのかを見ていきます。

 

株式会社プロスタンダード 若林雅樹


目次
1.生産性阻害要因別アプローチ
1-1.6つの生産性阻害要因
1-2.個人要因
2.仕事の進め方
2-1.探し物とメール処理に1日に費やす時間
2-2.年間における探し物とメール処理が占める時間
2-3.生産性向上チェックシート
2-4.習慣化の重要性
2-5.生産性向上の切り口
3.まとめ
4.イントロダクションの動画
5.動画版本編を無料で視聴したい方はこちらから

 

1.生産性阻害要因別アプローチ

1-1. 6つの生産性阻害要因

 

生産性阻害要因には、次の5つに分類できます。

 

①   個人要因

②   上司部下要因

③   部署要因(チーム単位)

④   部要因

⑤   本部要員

⑥   社全体・顧客要因

 

各要因に様々な課題がありますが、この記事では個人要因にフォーカスを当てて一個人で改善し切れるタイムマネジメントを振り返っていきたいと思います。


1-2. 個人要因

 

生産性を阻害する個人要因については、次の3つの項目をみていきます。

 

1つ目は仕事の進め方

2つ目はメール処理

3つ目はスケジューリングです。

 

2.仕事の進め方

2-1. 探し物とメール処理に1日に費やす時間

 

個人の仕事の進め方が、生産性にどのように影響しているかについて解説していきます。

まず1日の探し物とメール処理の時間を考えてみてください。

ビジネスパーソンが1日に探し物とメール処理に使っている時間はどれくらいでしょうか。

探し物については紙データと電子データ両方を含みます。

 

「あの紙が見当たらない」

「ここにあるはずの共有フォルダのデータが見当たらない」

など、探している時間全てを含みます。

 

メール処理に関しては、多くのメールを毎日受信すると思います。

 

メールを読んでいる

返信内容を考えている

タイピングしている

メールを整理をしている

 

こうした時間全てを含みます。

 

調査データによると、各々1日に費やす平均的な時間は次のとおりです。

これだけの時間を、私たちは探し物とメール処理に時間を費やしています。


2-2. 年間における探し物とメール処理が占める時間

 

次に探し物とメール処理の時間が年間でどれくらい占めているのでしょうか。

年間は240営業日になります。

探し物が1日に1時間だとすると30営業日

メール処理が1日に2時間15分とすると67.5営業日

年間240営業日のうち、約100営業日が、探し物とメール処理に奪われているということになります。

 

ご自身の体感値、実際の体感時間に照らし合わせてみてください。

仮に平均値通りだとすると、100営業日近くの時間が取られていることになります。

この探し物とメール処理の時間を効率化するだけでも、確実に時間を生み出すことが可能です。

2-3. 生産性向上チェックシート

 

まずは自分の仕事の進め方を可視化することが大切です。

次の生産性向上チェックシートをご覧ください。

 

評価基準は以下のとおりです。

〇  完璧 10回中10回できている

△     ほぼ完璧 10回中8回以上できている

×  出来ていない 10回中7回未満しかできていない

 

スピードアップ効果の目安は以下のとおりです。

2-4. 習慣化の重要性

 

ただ、チェックシートの項目を押さえるだけでは、ここまで生産性は上がりません。

生産性向上というのはそれほど楽ではありません。

重要なのは習慣化です。

 

簡単な習慣は21日間続けることで習慣化できます。

ぜひチェックシートの内容を21日間継続して16点を目指してみてください。

そうすればここにあるように1日30分や1日1時間の生産性向上が実現できるはずです。

 

2-5. 生産性向上の切り口

 

今回の記事で最も重要な内容です。

それは、生産性向上の切り口です。

どのように生産性を高めようかと考える際、まず1日の労働時間に色をつけることから始めます。

 

具体的には以下の3つに分類できます。

①   成果に直結する稼働時間

②   仕込みの準稼働時間

③   無駄な非稼働時間

 

生産性を高めようと思ったら、まずは非稼働時間を徹底的になくします。先ほどの探し物の時間などが非稼働時間になります。

この非稼働時間を最小化したら、その分の時間を稼働時間に投入します。

稼働時間は成果に直結するので、とにかくまずは量を増やしましょう。

 

稼働時間を最大化できたら、いかに稼働時間の中の密度を高めるかが論点になります。


3.まとめ

・個人の生産性阻害要因は、仕事の進め方、メール処理、スケジューリングの3つを改善する。

・ビジネスパーソンが探し物とメール処理に費やす時間は、年間100営業日になる。

・仕事の進め方をチェックするには、生産性向上チェックシート等で、可視化することで差分を把握する。

・生産性向上を実現するには、習慣化が必要。

・生産性向上の効果的な方法には2つのアプローチがある。①稼働時間を増やすこと②稼働時間の密度を高めること。

 

4.イントロダクションの動画


5.動画版本編を無料で視聴したい方はこちらから

執筆者

株式会社プロスタンダード 代表取締役社長 若林雅樹

新卒で株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社し、一貫して人事を経験。全社5,000人の働き方改革プロジェクトを任され、残業時間削減に貢献。会社設立後は、全社の働き方改革を人事として推進してきた経験を活かし、全社単位での残業削減、生産性向上を支援。コンサルティング先のクライアントは数百億企業から1兆円超え企業と多岐にわたる。また、独自のナインウォールズメソッドを活用して、再現性のある成果をクライアントに提供している。著書は「メールはすぐに返信するな。」(KADOKAWA)。

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